食器洗い乾燥機の種類と選び方

毎日の食事後の食器洗いにとられる手間を大幅に短縮してくれる食洗機(食器洗い乾燥機)について紹介します。

食洗器の種類

食洗器の種類食洗器の種類には大きく分けてビルトインタイプ据え置き(卓上)タイプの2つがあります。

  • ビルトインタイプ
  • キッチンに組み込まれた形の食洗器で、大掛かりな工事が必要となるため工事が可能な持ち家の方向けです。

  • 据え置きタイプ
  • 調理台・シンク横・カウンターキッチンなどに設置するタイプです。大掛かりな工事が不要なので賃貸物件にお住まいの方に向いています。

食洗機の選び方

食洗機の選び方食洗機を選ぶにあたっては、各家庭に合った給水方法洗える食器点数設置場所の3点を考慮する必要があります。

給水方法

給水方法には分岐水栓式自動給水式タンク式の3つがあります。

分岐水栓式

分岐水栓式食洗器と蛇口を専用の器具で直接つなぐ方法で、工具を使って自分で取り付けることができます。
1度本体と水道をつないでしまえば給水・排水のわずらわしさは一切なく、スイッチを押すだけで使用できるので人気が高いです。

自動給水式

自動給水式

専用のバケツに入れた水をホースで自動的に吸い込み洗浄します。
水道工事不要で使い始められるほか、本体に水を注ぐ手間がなく手軽に使用することができます。
排水はシンクかバケツに排水します。

タンク式

タンク式

本体のタンクにあらかじめ水を注ぎ入れてから洗浄するタイプです。
比較的安価で、電源さえあれば置き場所を選ばず設置することができますが、毎回タンクに水を入れる手間がかかり、排水用のバケツを用意し排水をシンクに流す必要があります。
また、洗浄力は分岐水栓式に劣るといわれています。

洗える食器点数

各メーカーによって多少の差はありますが、各公式ホームページに記載されている目安を紹介します。

パナソニック
  • 5人分(40点)
  • 4人分(24点)
  • 3人分(18点)
  • 1人分(6点)
シロカ
  • 4~5人分(36点)
  • 1~3人分(16点)
サンコー
  • 1~2人分(12点)
  • 2~3人分(17点)
アクア
  • 5人分40点)
  • 4人分(24点、30点)

設置場所

食洗機は当然ながら洗える食器点数が多ければサイズも大きくなり、各家庭のキッチンに置けるかどうか必ず確認してから商品を選ぶ必要があります。
食洗機のドアの開き方によっては蛇口やカウンター等に干渉してしまうこともあるので注意が必要です。

分岐水栓式の場合

分岐水栓は水道にホースでつなぐので専用のホースが届く範囲でしか設置できません。
カウンター、流しの横、調理台等に脚が収まるサイズのものは限られてくる可能性もあります。
多少はみ出しても設置できる補助台が販売されているのでそちらも併せて検討してみてください。

動給水・タンク式の場合

自動給水式とタンク式は本体と給排水用のバケツのスペースが確保できれば設置できる場所はかなり広がります。
ただ小さいお子さんやペットがいるご家庭では、本体や水の入ったバケツに触れてしまわないよう対策が必要です。

食洗機の機能

食洗機の機能食洗機は年々多様な機能が追加されており、ますます便利なものになってきています。
各メーカー代表モデルの機能やメリット・デメリットを紹介します。

機能・メリット

パナソニック
  • 洗浄全コースにおいて、50℃以上の高圧水流で洗いながらしっかり除菌
  • ナノイーXを含んだ風を送り、庫内のニオイを抑制、除菌するので、まとめ洗いも可能
シロカ
  • 360°回転ノズルから最高75℃の高温水流を高圧噴射し、あらゆる角度から洗い上げるトルネード除菌洗浄™75を搭載で隅々の油汚れまでキレイに落とし、99.9%除菌
  • UVライト照射によって99.9%除菌が8時間以上も持続
  • UV除菌専用コースで、スマートフォンケースやマスクなども除菌可能
  • 洗浄後の自動オープン機能で結露防止と自然乾燥が促せる
  • 自動水栓式と分岐水栓式、またはタンク式と分岐水栓式の2つの方法が使える
サンコー
  • 高温のお湯で上下囲み洗い
  • コンパクトで置く場所を選ばない
  • 工事不要ですぐに使える
アクア
  • 72℃の高温除菌モード
  • 汚れにくく、耐久性のあるステンレスウォール
  • 洗浄中に中の様子が見える強化ガラスクリアウィンドウ
  • 業界唯一隙間の奥まで水流が届く強力すみずみ洗浄
  • BOXタイプの残さいフィルターは目が細かいので残さいをしっかりキャッチ、半密閉タイプでニオイも抑える
  • 上段かごは取り外しができるので鍋など大きいものも洗える
  • ナイトモードは水流の強さを調節し、標準コースと比べて音の感覚量を半減
  • 洗浄後の自動オープン機能で結露防止と自然乾燥が促せる

デメリット

パナソニック
  • 価格が比較的高い
シロカ
  • 自動オープン機能付きの製品や少人数向けの製品には温風乾燥機能がない
サンコー
  • 比較的機能が少ない
  • 分岐水栓式の商品がなく、毎回給水と排水の手間がかかる
アクア
  • 最新モデル以外は温風乾燥ではなく送風乾燥なので乾燥機能が弱い

おすすめの機能・構造

自動オープン機能

最新モデルには自動オープン機能が付いた食洗機があります。
自動オープン機能とは、ボタンを押すと自動でドアが開く機能のことではなく、運転終了時に自動でドアが軽く開く機能です。
食器を洗い終わってからドアを開けるまでに時間があいた場合、庫内にムッとした匂いがこもったり、湿気が残ったままになる場合があります。
この自動オープン機能があれば、庫内の蒸気が抜けて結露が抑えられ、食器と庫内の自然乾燥が促せます。

小さいものや軽いものも洗える専用かご

水筒のパッキンや軽いプラスチックの食器は、水流で裏返ったり移動してしまったりするので食洗機対応の食器でも手洗いが必要なことがあります。
小物専用のかごや、軽いお弁当箱などを固定する部品が備え付けられている食洗機は、手洗いの食器の量を更に減らしてくれます。